幽霊なアイツ

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  「それにしても、幽霊って足があるんだね?」    ふと司に足があるのに気付いて尋ねた。  こんなあり得ない状況にもう慣れてしまった自分が、凄いのか馬鹿なのか解らないまま。    ただ、司と一緒に居れることは何よりも嬉しい事だという事だけは確かだった。   「ああ、幽霊も足はあるみたいだぜ? じっちゃん達もあったし。つか幽霊って飛べるもんだと思ってたから、なーんか面白くねぇんだよなぁ……」   「飛べないんだ?」    自分も飛べるものだとばかり思っていたから、この答えには少し驚いた。   「すり抜けることしか出来ねぇっぽいよ? ついでに着替えは墓に備えてくれるまで無理なんだと」    司は自分の服を摘んで、つまらなさそうに伸ばしたり戻したりしている。    何かと幽霊も不便なんだなと思いながら考え込めば、司は真面目な顔をしてきた。
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