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夕食は喉を通らず、ただ母親に心配されるだけで。
「衛、本当に大丈夫なの?
お葬式の時からずっと変よ?」
「大丈夫だから」
苦笑いを母親に返せば。
母親は暗い顔を浮かべてうつ向いた。
「明日…、司君火葬場に行くみたいだから、最後の挨拶しないとね…」
「はぁっ!?
明日焼かれんの!?」
いきなり叫び声が聞こえ、飲んでいた味噌汁をブッと吐き出して。
母親が驚いた表情を浮かべて衛を見つめてきて、衛が「ごめん」と言ってタオルを取りに立ち上げて振り向いたところに司が立っていた。
顔が物凄く青ざめてて、呆然と立っている司は悲しみに染まっていて。
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