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心からあふれるほどの幸せを感じその時初めて親の愛情を覚えたのである
だがそんなひと時も長くは続かなかった
私の心が満たされていくことで父と母の姿がどんどん消えていくではないか
せっかく叶った夢が消えてく事に私は小さな体で両親を抱きしめた
大粒の涙を流し
「ありがとう」
そう伝えた。
そして両親は笑顔のまま私に手を振り
「頑張りなさい」とそう一言言って消えていった
そしてみるみる私の体は20の私の元の姿に戻った
私は味わった両親のぬくもりを忘れない
たしかに両親は離婚したがけして私への愛情がなかったわけではない
離れていても父は父で母は母なのである
そして声が聞こえた
「君はこうして消したい記憶など嫌な記憶があるだろう。だが今君の手で
そんな記憶も今こうして暖かいものになった。感じるか?
さぁ次の扉を開きなさい。強く願いなさい。」
私の目の先にはまたあの小さなドアが待っていた
この先どんな記憶が私の目の前に現れるかわからない
でも逃げてはいけないのだと、消してはいけないのだと
そして私はドアのぶに手をかけた・・・・
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