第三章・―嫌われ者と、小心者―

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「よう、いつの間にお前は小娘とつるむようになった」  行きつけのカフェでいつも通り落ち合ったキラー・ビーが、俺の姿を見るなり嫌そうな表情でかけた一声である。  俺だって聞きたい、昨日一晩かけてまこうとしたが、この女、葵とか言ったか。  葵はそんな俺の行動をものともせずに、結局ここまでついてきてしまったのである。  帰ってアジトで寝ようと思っていた俺は、お陰で寝不足で、こっちの方が文句を言いたい身でもあるのに。
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