事件

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えっ!!!!!!!!? 予想もしないケンジの言葉に雪美は、愕然とした、そして隣にいるケンジを見つめて 言った。・・・ウソだよねぇ??ケンジは雪美の絶望に歪んだ顔を見て、慌てて目をそらし続けた、うっ・・うるせー!!悔しきゃ痩せてみろっ!!ナンパ仲間は笑いながら言った、ヒッデー!!流石ケンちゃんだぜ!ハッハッ!!それを見てケンジも笑った。雪美は混乱と絶望の中、捨てゼリフも吐く余裕もなく、ただただ走った。もう逃げるしかなかったのだ。あっ!・・・ ケンジは自分がとんでもないことを言ってしまったと思ったが、まだ皆が居たので雪美を追いかけることも出来ないでいた。雪美はまっすぐに家に帰り母親の問いにも答えず自分の部屋に閉じ籠って泣きじゃくった。信じていた男にあんな形で裏切られたのだ、無理もない。一方ケンジは、後悔の念にかられていた。どーしてあんなことを言ってしまったのだろう。自分を責めた。明日謝ろう。そう心に決めた。次の日ケンジは雪美に電話した。トルルル・トルルル・ガチャ!あっもしもし?・・タダイマデンワニデルコトガデキマセン・・・・ゴヨウノカタハ・・・ガチャ。留守番電話だった。ケンジはその日幾度も電話をかけたが全て留守番電話だった。ケンジはもうダメだと思った。
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