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クラスメイトは優太に意地悪く笑う。
「あの眼鏡娘は2年の石井優子さん。通称、小悪魔ユウちん。悪い事は言わないから、あの子はやめとけ」
優太が不思議な顔をして、忠告(?)をくれたクラスメイトに何故なんだと聞くが返事の内容がいまいちおかしい。
「彼女の元彼達は、みんな不幸になるんだ。突然病的に太ったり、無一文になってしまったり、とにかく大変な事になって1週間もたないらしいぜ。マジやめとけ。」
よく判らないか、この学校では天然な悪女という扱いになっているようだ。
優太の熱血魂へ密かに火がついてしまう…
優太は適当な本を一冊借りると公園に先回りし、本を広げた。
夕差しの中、あまりおもしろくない本をベンチでペラペラと捲る。
「石井優子か…」
昨日の公園で見た姿を思い出しながらボソっと呟いた。
「石井優子、石井優子
石井優子、石井優子…」
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