アルファの夢の復活

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肝心のGTAって名前ですが、これまた60年代に旋風を巻き起こした「ジュリアスプリントGTA」からなるもので、駆動方式はFR、そしてスチール製のボディをアルミ製のモノに置き換え、さらにフロント意外のすべての窓をアクリル板に変更。によって当日の軽い車にも関わらず130kgもダイエットしたそうだ(笑) エンジンだって手を加えられたそうだ、ヘッドはツインフラグヘッドに置き換えられたりと大手術をうけたらしい。 その結果、市販される状態で挑んだレースで、当日最強のポルシェをぶち抜き優勝を飾るとそれを皮切りに、ヨーロッパのあらゆるレースで勝ち続け、遂にはアメリカのレースも制覇してしまったのだ! そしてGTAの意味だけど、Aの文字がキーワードとなっていて、AはAT(オートマチック)ではなく、イタリア語で「Alleggerita(軽量な)」という意味らしい。 実はこの現代に蘇えったGTAはまったくその軽量化なんてされてない。さらにいうと逆に重くなっているくらいだ(笑) では何故GTA?ようはネームバリューってやつですよ。 ノーマルと差別化のために授けられたエアロやワイドフェンダー、さらにエンジンのハイパワー化による熱対策のためのオイルクーラーや補強パーツにより、約60kgのウェイトをほぼフロントに抱える結果となった! しかもただでさえFFの車なのにたまらんわ。 感想をいうと、正直アルファらしくない選択を取ったなぁと。正確にいうと、とらされたのだろう。 職人達はどんな気持ちでこの車を世に送り出したのだろうか? 本当にやりたかったことの半分以下しかできなかったんじゃないだろうか? まるで日産スカイラインGT―Rの最後のような結末だ。 この2台はまるで同じ運命を辿っているかのように。
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