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兵士「前の潜入部隊が持ってきた物の事なんですが……」
総司令「!」
その言葉に内心、ビクッとしながらも無表情を保つ総司令。
そんな事も露知らず、兵士は口を開く。
兵士「あの"げーむぼーい"という物体は一体何だったのですか?」
あぁ、そんな事か。
心の中で溜め息を吐きながらも、総司令は兵士に向かって喋り始める。
総司令「うむ……どうやら"げーむぼーい"とやらは子供用の玩具の一種らしい」
兵士「子供用の玩具……ですか」
そして兵士は申し訳なさそうにこう言った。
兵士「すいません、総司令に子供用の玩具等をサンプルとして差し出してしまって……」
総司令「う、うむ……」
兵士のその申し訳なさそうな顔。
それを見て、心が痛んだのか総司令は内心慌てながらも口を開いた。
総司令「そ、そんなに気にする事は無い。私は気にしておらんぞ。うむ」
兵士「はっ。その心遣い、感謝致します」
そう言い、今度こそドアから出て行く兵士。
総司令「……」
ドアがしまった後、総司令は人知れず大きな溜め息を吐いた。
総司令「少し可哀想な事を言ってしまったか……」
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