五話 軍人の人々

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兵士「前の潜入部隊が持ってきた物の事なんですが……」 総司令「!」 その言葉に内心、ビクッとしながらも無表情を保つ総司令。 そんな事も露知らず、兵士は口を開く。 兵士「あの"げーむぼーい"という物体は一体何だったのですか?」 あぁ、そんな事か。 心の中で溜め息を吐きながらも、総司令は兵士に向かって喋り始める。 総司令「うむ……どうやら"げーむぼーい"とやらは子供用の玩具の一種らしい」 兵士「子供用の玩具……ですか」 そして兵士は申し訳なさそうにこう言った。 兵士「すいません、総司令に子供用の玩具等をサンプルとして差し出してしまって……」 総司令「う、うむ……」 兵士のその申し訳なさそうな顔。 それを見て、心が痛んだのか総司令は内心慌てながらも口を開いた。 総司令「そ、そんなに気にする事は無い。私は気にしておらんぞ。うむ」 兵士「はっ。その心遣い、感謝致します」 そう言い、今度こそドアから出て行く兵士。 総司令「……」 ドアがしまった後、総司令は人知れず大きな溜め息を吐いた。 総司令「少し可哀想な事を言ってしまったか……」
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