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それだけを言い残し、二人仲良く空気の凍りついたその場を去った。
「フフフッ、作戦成功ね。これでしばらくはあの男もおとなしくなるでしょ」
「機転利かせて彼氏のフリしたのはいいけど、あの数の生徒だ……後から嘘でした~とか言えないぞ?」
「別にいいじゃない。逆にその方が一緒にいても怪しまれないし、何かと都合がいいわよ」
確かに都合はいいが、雅人としてはあのナルシスト男やファンが狂って襲ってくるんではないかと不安で仕方がなかった。
嘘だと訂正したとしても、状況が元に戻って二人での行動が取りにくくなるということもある。
結局、雅人は舞の言う通り『そういう関係』の振りをすることに決まった。
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