第四話:勝負!!

13/39
前へ
/1005ページ
次へ
「さすがは舞ちゃん、モテモテねぇ」 教室に着いた雅人は、ツキに事情を説明した。 もちろん周囲から変な視線を向けられないように、筆談である。 (怒らないのか?こんな風に力を使って) 「私利私欲のために力を使うってことなら止めるわよ?でも愛する彼女のために一肌脱ぐってのが男なのよ!!」 (何で気合い入ってんだ?) ツキは周りに声が聞こえないことをいいことに、大声で語り始めた。 「一人の女の子のために二人の男が争う……女なら誰もが望む最高のシチュエーションじゃない!!」 (あっちがストーカーでもか?) 「……前言撤回」 雅人口元を手で隠して笑った。 「どうしたの?朝からニヤニヤして」 「うおっ!?」 いきなり圭介に話しかけられ、雅人は驚いて反射的に椅子から立ち上がった。 そして圭介の目に筆談で使った紙が映る。
/1005ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12445人が本棚に入れています
本棚に追加