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「それは?」
「い、いや、何でもない……」
雅人は慌てて引き出しの中に突っ込んだ。
「それより、大変なことになってるよ」
そう言って圭介はカバンから校内新聞を取り出し、雅人は内容を見て呆れた。
【折川司VS大神雅人!緑晴アイドルを賭けた100m一本勝負!!本日五時より開催!!】
「なんじゃこりゃ……」
どこで調べたのか、折川と雅人のプロフィールが載っている。
プライバシーというものは存在しないのかと疑いなくなる程だ。
「勝つ自信はあるの?」
「やってみないと何とも言えないな……」
「俺は大神敗北に一票を投じるぜ!!」
圭介の後ろから笑いながら登場したのは近藤英二だった。
野球部期待の星という話があったりなかったりの、クラスのムードメーカーだ。
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