12445人が本棚に入れています
本棚に追加
「祖父と知り合いなんですか?」
「次郎とは長い付き合いでな、昔は一緒に悪さをしたもんだ。その次郎が全てを話してくれたよ。話を聞いて最初は信じられなかったが、何もないところからいきなり刀を取り出して火がついて……あれは今でも忘れられんな」
ある意味この校長も、被害者の一人なのかもしれない。
だがそのお陰で……
「はぁ~、お腹いっぱい……」
舞は昼間から高級寿司を、校長室で堂々と食べることが出来るのだろう。
「雅人の分も残してるわよ」
「かなり食ったな……」
三人前ぐらいあったのだろうが、既に半分以下になっていた。
「そういえばツッキーはどうしたの?」
「あぁ、『折川って男がどんなのか見てくる!』とか言って、それっきり見てないな」
昼休みになる前に勇んで出て行ったきりで、それからツキの姿は見ていない。
何事もないことを祈るばかりだ。
最初のコメントを投稿しよう!