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全校生徒の避難は取り敢えず終わった。
が、この状況はどうしたものかと雅人は悩んでいた。
「グルルルル……」
二十メートル程先には、警戒心を剥き出しにした妖魔がいた。
正確には司を取り込んで強化された妖魔だが……
「どうやれば元に戻るんだ?」
「こんなパターン初めてだから……ツッキーは?」
「普通に浄化しても大丈夫……だと思うわ。でもあのナルシストにそれなりの負荷がかかるだろうし……」
「……これは、政宗さんが作り出したって考えていいのか?」
「うん……」
ツキは悲しそうな顔を見せた。
「……お前が昔の主人と戦うって決めたから俺はやる気でいるんだ。昨日言った言葉通りなら……」
雅人が後ろを振り返ると、ツキと舞も続いて振り返った。
「……あいつらを守らないといけない」
結界の外には沢山の生徒がいる。
学校の外に避難できればよかったのだが、政宗に学校の敷地全体を囲うようにして結界を張られているため、グランドの外に出られないのだ。
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