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『勝者はなぁんと、大神雅人君だぁー!!』
まさかの展開に観客が一気に盛り上がった。
それもそのはず、雅人は制服を着て全国大会出場者に勝利したのだ。
ホッと胸を撫で下ろした雅人から少し離れた場所で、司は呆然としていた。
「ウソだ……ウソだウソだウソだーー!!」
そして絶叫した。
雅人や舞、観客は驚き、全員の視が司に集中する。
「僕がお前に負けるはずがない!!絶対に何か裏があるはずだ……そうに決まってる!!」
観客からも歓声ではない声が聞こえ出したが、舞の声で掻き消された。
『雅人は実力ですよ。それより、先輩はどうなんですか?』
「私の速さは本物だ!!こいつみたいに卑怯なことはしてない!!」
すると舞は表面だけの笑みを見せ、マイクを握り直した。
『卑怯なのは先輩じゃないですか?あんまりよろしくない三年生を使って雅人を襲わせたみたいですけど?』
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