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その先にいるのは……
「俺!?」
鋭い爪を雅人は右に、舞とツキは左に避ける。
「雅人!?」
「来るな!!こっちはなんとかするから対策考えてろ!!」
そう叫んで妖魔から目を離した瞬間、一気に距離を詰められていた。
眼前に鋭い爪が迫っているが……
「ッのやろ!!」
雅人は『風』を一気に放出し、結界のギリギリまで後退した。
「うわぁ!?」
いきなり雅人が迫ってきたせいか、結界の外で驚きの声が上がった。
しかしそちらを気にしている暇などない。
雅人は動きを止めた妖魔と距離を取り、再び対峙する。
「ウォォォォォォォォォ!!」
その遠吠えに、思わず耳を塞いだ。
空に向かって吠えた妖魔の声は結界の外にも届いたらしく、生徒たちも耳を塞いでいる。
すると妖魔の両隣に、同じような別の妖魔が姿を現した。
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