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右から来た妖魔の爪を避けながら月読尊で斬る。
が、背後から迫る妖魔の攻撃は避けられなかった。
「ぐっ!」
鋭い二本の犬歯が、眼前に迫る。
そして雅人まであと僅かというところで、妖魔は『炎』に焼かれて消滅した。
「雅人、大丈夫!?」
「おぉ、多分な……」
雅人は『気』を調節することに慣れていない分、体力の消耗は早い。
雅人体力の限界は近いようだが敵は待ってくれないらしく、既に新しい妖魔が生み出されていた。
「よく聞いて。妖魔を生み出していたのは他の何かが原因なの。今ツッキーがそれを探してるからもう少し……」
そこで舞は、疲れ切っている雅人を見た。
「やっぱり私がやるわ。雅人は体力回復に集中してね」
「おぉ……」
舞はそれだけ言うと妖魔に向かって走り出した。
雅人は取り敢えず呼吸を整る。
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