第五話:見えない敵と真の敵

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舞に伝えた作戦はこうだった。 まずは圭介に生徒全員を校舎の反対側に避難させる。 これが作戦A。 次に司を取り込んだ妖魔を雅人に集中させるために舞と……というわけだ。 あの妖魔が最初から雅人を攻撃していたのは、雅人を倒したいという司の感情が生きていたからだと思って実行したが、それは見事に的中した。 これが作戦B。 そして作戦Cは雅人が妖魔の相手をしている間に、舞がツキとともに教室にいる元を叩く……。 舞はBの説明を聞いた時から顔が赤くなりだしていたが、これは仕方がない。 「(二人が何事もなく終わらせることが出来れば、俺もなんとかなる……)」 妖魔の意識は完全に雅人に集中していた。 月読尊に『気』を流し込んで剣先を妖魔に向け、そして飛びかかって来た妖魔を斬った。
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