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「はぁ、はぁ……」
司を取り込んだ妖魔の怒りが増した分、攻撃も苛烈を極めて雅人の体力の消耗も激しくなる。
しかも先程から、雅人を謎の頭痛が襲っていた。
「頼むから休憩くれ……」
残念ながら、雅人の願いが叶うことはなかった。
向かって来る妖魔を腕を振り下ろして風刃を放つことで倒す。
もう一体にも攻撃しようとして『気』を溜めようとしたが、いきなり生徒側からフラッシュが瞬いた。
「おいおい……」
こちらに向かって来た妖魔はフラッシュを敵だと認識したのか、そちらへと方向転換する。
「んのバカッ!!」
ほとんど残っていないと言っていい『気』を足に込め、神速を使い妖魔より先に女生徒を掴み空へと飛翔した。
「ッ!?」
女生徒は無事だったものの、妖魔の爪で左肩に傷を負ってしまった。
しかもそれは浅くはない。
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