第五話:見えない敵と真の敵

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空中で風刃を使って妖魔を倒し、召喚されたばかりの妖魔も風刃で斬り女生徒を下ろした。 「クソッ……」 流れる血は止まることはなく、痛みで肩は上がらない この状態で戦えば五分やれるかどうかだろう。 「大神君!!」 心配してか、圭介が駆け寄って来た。 「まだ何か用か?」 「その傷じゃいくらなんでも無理があるよ!!逃げた方がいいよ!!」 圭介の意見を聞いて、雅人は乾いた笑いが漏らした。 「どこに逃げ場があるんだよ?」 「それは……」 威勢の良かった圭介の声が小さくなる。 「俺たちには人間離れした力を得た時点で、お前らを守る義務がある……らしい」 そう言って月読尊を握り直し、集中力を高めた。 「それと誰にも動くなって言っとけ。もちろんカメラも禁止だ」
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