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雅人の両親は雅人が産まれてから一年後に事故で他界してしまった。
それから祖父の大神次郎と『昨日まで』一緒に生活をしていた。
「それにしても暇だ」
その日は家に帰って何もすることがなく、雅人は晩御飯の準備でもしようかと思っていた時、次郎が雅人を呼んだ。
先程まで誰かと電話をしていて、その時の次郎は少し真面目な顔をしていたが今は困ったように笑っていた。
「急な話で悪いんじゃが、お前に舞の所に行ってほしいんじゃ」
「また随分と久し振りに聞く名前だな。夏休みにか?」
「いや、明日からじゃ」
「はぁ!?」
次郎もついにボケが始まったのではないのかと心配になったが、そうではないらしい。
「舞のこと覚えておるか?昔よく一緒に遊んだりしたじゃろ」
「あぁ、結構覚えてるよ」
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