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「(タイミングをミスったか……)」
それだけならば問題はないのだが、ほとんどの視線は雅人と舞に向けられている。
恥ずかしくなって顔を伏せるが、舞は気付いていないようで不機嫌オーラ全開で話を続ける。
「そいつがナルシストの塊みたいな男で、『君は本当は僕のことが好きなのにその気持に気付いてないだけなんだ』とか、『僕が君を守る』とかなんとか言ってストーカーすんのよ!?しかも現在進行形!!」
「もしかして……『守る』ってことで委員会とかできちゃったわけか?」
舞は首を縦に振り、激しく肯定した。
「それだけやられたんなら、学校側に訴えればいいんじゃないのか?」
「全然ダメダメよ。あいつはナルシストついでにお金持ちっていうオプションまでついてるし、学校は寄付金とかかなりもらってるみたいだから口出しできないし……」
「八方塞がりってわけか」
話を聞く限り、これといった打開策は思い浮かばなかった。
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