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「いい加減しつこいですよ。本当に迷惑してるんでそろそろストーカーを辞めてもらえません?」
「ストーカーなどではないさ。僕は君を守ると言ったんだから、その約束を果たしているだけだ」
「随分と勝手に決めてくれるじゃないの……」
舞の脳の血管が切れた音を聞いた……ような気がした。
が、舞は何か思いついたのか急に雅人へと視線を移した。
瞳の輝きから判断するに、なにかしらの方法を思いついたということらしい。
「紹介しますね。この人は大神雅人……私の彼氏です!!」
「おいおい……」
その場にいた全員の歩みが止まり、夏休み前のはずの空気が凍りついた。
これには内心「その手があったか……」と納得した雅人だったが、我が身を犠牲にしたような気がしないでもない。
溜息を小さく吐き、舞の作戦に不機嫌そうな声で乗った。
「あんたが舞の言ってた三年生ですか?すみませんけど、こいつの周りをうろちょろするのはもう辞めてください」
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