～世界ヲ導ク其ノ標～

第二話:アイドルとナルシスト

「そう。それから折川先輩は神楽さんの気を引こうとして……口説いたりとかプレゼント渡したりとかしてたんだけど、全部無視されたんだ」

「んで、今に至るってか……」

「でも神楽さんが大神君の彼女って分かったとしても、簡単には手を引かないような気がするんだよね。報復ありかも」

雅人もその事が気になっていた。
圭介の話の通りなら、司はまだ舞に執着している可能性が高い。
結果から言えば、簡単に諦めることはない……のかもしれない。

「まぁ……大丈夫だろ」

不安を抱えたままそこで話を打ち切った雅人だったが、その不安はズバリ的中することになった。