12446人が本棚に入れています
本棚に追加
「これって舞が作ったのか?」
「そうよ。これでも料理にはちょっと自信があるんだから」
取り敢えず礼を言って弁当を食べることにした。
そして話題は例のあの人へ……。
「そういえば折川先輩だっけか……何か動きとかあった?」
「お陰さまで何にも起こってないわ。まっ、今のところはだけどね」
「さすがに彼氏持ちって分かったら手出すことはないだろ」
廊下にはもう誰もいなくなっていたが、教室で昼食をとっている他の生徒は雅人達をチラチラと見ていた。
「視線が痛いな」
「それぐらい我慢してよ。彼氏なんだから」
溜息ついでに、今日の放課後の事について口を開こうとしたが……
「お食事中のところ悪いな」
なんとなく聞き覚えのある声がして、声のする方へと視線を送ってみた。
「「はぁ……」」
揃って溜息を一つ……。
そこには予想通りというかやはりというか、折川司が立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!