夜を終らせる者(その壱)

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「いやぁ~、助かりました。ここ数日何も食べてなくて。」 男は握り飯を食べ終ると、恥かしそうに女の子に、礼を言った。 「ところで、えっと・・・。」 「サヤでございます。お坊様。」 女の子は男の戸惑いを察したのか、名前を告げた。 「私は、名を終夜と言います。様をつけられる程の僧ではないですよ、サヤ殿。」 終夜はニコリと笑って見せた。
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