第二章 悪魔

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第二章 悪魔

タッ…タッ…タッ… 初心者訓練場。 のはずの場所。 「歓迎」と書かれた看板は見事に切り裂かれている。 恐らくメイプルアイランドの先にあると言われるビクトリアアイランド。 そのビクトリアアイランドのだろうと思われる映像を流す画像板は、 砕かれ映像が移らなくなっているのがほとんど。 無論人などどこにもいない。 先に入ったミルフィリオや赤い瞳の少女、教官も誰もいない。 灯がほとんど消えてしまっていて、暗黒が世界を包んでいる。 ガシャン… 遠くで物音がした… しかしこの空間にあるのは、私と暗闇と… 移動機械だけだった。 移動機械と言うのは通称「ポータル」と呼ばれている。 これもどこぞの軍が作った移動機械だ。 原理は知らないが、実に便利なもので、そのポータル乗れば自動的に別のポータルに移動する。 どのポータルからどこのポータルに移動するかわ軍が決めていて、誤移動することは無いらしい… 「どうする…か。」 私は昔からカンがいい。 理由なんか知らないが、私が嫌と思うことを実行して、 なにかイイことがあった試しがない。 たとえばの話だが…
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