僕らの友情の証

始まりの悲劇

『ふぅ～、もう限界だ‥』

夕食後、俺は自室でゆったりしていた。今日の晩飯は俺の大好物であるシチューであった。食べ過ぎて、少し辛い……

ブーッブーッ

ベットに横たわっていると、携帯電話が震え出した。

『ん？早人か…』

ピッ

【もしもーし、どした？】

【一柳‥和哉さんですか？】

電話から聞こえた声は、早人の声よりはるかに低かった。しかし、どこと無く安心感のもてる声でもあった。

【えぇ‥そうです。えっとぉ……】

急な出来事で次の言葉が出てこない。

【あぁ‥申し遅れました。私、××警察の警部補、坂口と申します。先程、この携帯電話の持ち主である深沢早人くんが交通事故に遭いました。現在〇〇病院に搬送されています。】

そんな俺を察したのか、坂口さんは自ら名乗ってくれた。