JET-2 野望

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俺はイヤホンを耳にあて傘をさして歩きだす。 ディスクマンの中身はRAMONESの伝説の名盤、「ラモーンズの激情」だ。 俺はポケットに突っ込んだ手をだして再生ボタンのスイッチを押す。 その瞬間100万ボルトの稲妻が俺の頭に落雷した。 一曲目の「BLITZKRIEG BOP」が始まったのだ! 体を流れる血液が一気に逆流しはじめ、数億もの全細胞が熱をもち唸りをあげる。 俺の視界は消えてなくり、すべての音がシャットダウンされた。 そしてそのまま俺は悪魔が潜むその世界へ一気に引きずり込まれた。 ・・・。 気が付くと俺はステージの上に立っていた。 目の前には見たこともないような危ないジャンキー共が目ん玉をひんむき、中指を立てて俺を挑発している。 ふっ、と妖気にも似た気配を感じ俺は横を見る、そこにはマイクスタンドを握り締めたジョーイラモーンが不適な笑みを浮かべて俺の方を見ていた。 次の瞬間ジョーイが叫んだ 「1.2.3.4!」      「BLITZKRIEG BOP!」 俺はそう直感し、カウントにあわせて一気にギターを掻き鳴らした! 次の瞬間観客のパワーが一気に爆発し、燃え上がり、会場全体に火をつけた! そのあまりのパワーに俺は足がすくむ。
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