77人が本棚に入れています
本棚に追加
/271ページ
タキは鬼だと言ったくせに、わたしをとろとろに甘やかしてくれた。
たとえタキの家から外に出られなくても、わたしに不満があるはずなかった。
タキが居ればそれで良かった。
忙しいタキはいつも傍にいてくれる訳ではないけれど
でもわたしはあの時のように1人で閉じ込められているんじゃない。
タキの帰りを待っている。
だから、平気。
タキの優しい頬擦りとか、広くて温かい腕の中とか、『さつきは将来俺の店のトップになるんだからもっと綺麗になるんだぞ!』って口癖とかが、ちゃんと帰って来てくれる。
だから、わたしは幸せ。
最初のコメントを投稿しよう!