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彼の慣れた指の動きに思わず反応してしまいそうになる。
声を出すのを我慢して息を飲み込む、その透の所作を彼は見逃さなかった。
「…やっぱり」
低く耳元で囁くその声にさえも身体で小さく反応示してしまう。
「…あんた、変態っ…?」
徐々に下半身の方へと這う指に抗うように首を振って彼を睨み付ける。
「そうかも知れない。次、こっち開くからトイレ行こう」
視線すらもあっさりと受け流して、次の駅へのアナウンスが流れると彼はゆっくりと微笑んだ。
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