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「く……っ……ぅ……」
「大丈夫よ、デューイ」
まるで子どものような姿に、フィリアは優しく頭を撫でる。
「大丈夫だから。側にいるわ。私と……が」
「?……」
最後の言葉が聞き取れず、デューイは涙で濡らした顔を上げた。
瞳に映った少女は静かに微笑んでいる。
「フィリア……?」
すると、フィリアはデューイの耳にそっと口を寄せた。
「実はね、私ー」
ゆっくりそれを口にする。
驚愕に目を見開くデューイ。
その姿を見、フィリアは微かにほくそ笑む。
私のお腹の中に、あなたの子がいるのー
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