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激情をあらわに叫ぶその肩を掴み、アキラはまっすぐに見据えて問う。
「フィリア。君は本当にレンが冷たい子だと、本気で思ってるのか?」
「……」
「レンが言っていただろう。俺には姉ちゃんがいると。教授、いや…おじさんが死んで悲しいのはレンも同じだ。だけどそれは、まだ耐えられる悲しみだ。あいつには一つだけ、耐えられない悲しみがあるからな」
何だか分かるか?
訊ねられ、フィリアは眉根を寄せた。
「レンにとって耐えられない悲しみは、フィリアの側に居られなくなる事」
「え」
「それは、君を残して死ぬという事。いや、逆でも同じだって言ってたな。自分だけが残ってもフィリアだけ残っても、それが唯一堪え難いと…。だからこそ自分は死ねないし、フィリアに何かあったら守ってやるんだ…そう、言っていた」
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