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「レン、それは一体…」
デューイは驚きを隠せないでいた。
少年の口から出た言葉が、にわかには信じられなかったからだ。
自分が知っているレンは常に明るくてやんちゃで、そして…とても強い。死という負の存在など、一度も感じた事などなかった。それが、何故…
するとレンは、デューイの疑問の眼差しに視線を逸らしながら語り出した。
「三年位前までかな、そんな事思ってたの…。俺の母ちゃん、俺を産んで死んじゃったから、それは自分のせいなんじゃないかって……ずっと、責めて生きてたんだ」
自分さえ生まれてこなければ、母さんは死なずに済んだ。だから、母の命を奪った自分なんかに生きてる資格などない…
ただひたすら、自身を呪い続けていた日々。でも、あの時―
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