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「はいもしもし」
「祐一君?ごめんなさいねこんな時間に…」
その声はどこか暗い雰囲気に包まれているような声だった気がした。
「おばさん、こんな時間にどうしたんですか?」
「………こんな夜に電話するのは悪いと思ったんだけど…」
「いいですよ、早く用件言ってくださいよ」
本当はいらついている気分だったが、そんなことは当然表向きに隠していた。
「………ついさっき、今日の午前1時55分におばあちゃんが亡くなったの」
「え?」
「明日の夜通夜が行われるから早めに言っておこうと…」
「……わかりました。すみませんこんな遅くに電話してくれて」
「こちらこそごめんなさいね」
「じゃあまた明日」
プツッ…ツー ツー ツー
ばぁちゃんが死んだ。
僕はその晩寝られなかった。
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