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その天使は、少女が病室でポツリと呟いた小さな願いをききました。
生まれながらに病気をかかえた少女の、小さな心からの願いを。
『もっと長く生きたい。』 そんな願いではなく、今おこってほしい小さな願い。
病室で、少女はポツリと呟きました。
「雪が見たい」と。
天使は、少女に聴こえない声でいいました。
「六花、僕はもう君を見守ることはできなくなる」
天使は微笑むと、一瞬のうちに消えてしまいました。
後には、この国では見られないはずの雪と、それを幸せそうに見つめる少女の姿がありました。
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