1800年の時を越えて……

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「あのーおじさんたち。どっから来たの?コスプレ好きな中国人?」  今井川光我は袁紹の後ろに行き、そう話す。 「だっ、だだだ誰だ君たちは!中国人とは何?それにおじさんじゃないよ……袁紹だよ……」  リアクション芸人みたいにビックリしながら後ろを振り返り、今井川光我たちに弱々しく言う。 「袁紹?まさか……三国時代の英雄である名族、袁紹~!?」  さっきまでの今井川光我とは思えない感じで、目を見開いている。 「名族って皆から呼ばれているだけだよ僕は……こっちは曹操だよ!……あれ?……曹操?立ったまま寝るなよ」  袁紹は曹操の肩を優しく叩き、曹操は眠りから目を覚まし、目を手で擦っていた。 「まっ、マジかよ~!生の曹操と袁紹かよ~!スゲー!」  三谷恒星も今井川光我と同じリアクションをとるたげで腰を抜かしそうな勢いで、袁紹と名乗る男が嘘をついているように今井川光我たちには全く思えなかった。あの一瞬だけ現れた光る柱とかを見ているぶん…… 「曹操?袁紹?誰それ~?」  金崎美咲は今井川光我と三谷恒星が驚いているのを不思議そうに見つめながら言っていた。 「おっ、お前知らねーのかよ!中国大陸で天下統一を夢見て争った1800年前の武将だよ」  今井川光我が金崎美咲に大きな声で言うと、曹操が目を擦りながら反応する。 「ふぁ~……1800前の武将だと?」  曹操があくびをしながら、小さな声で言うだけだった。
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