籠の中で叫ぶ鳥

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気付いてたでしょう。 いつもアタシはあなたを頼りにしてた。 小さな頃から大好きで アタシの自慢の友達だった。 気付いてたでしょう。 いつもあなたを見ていた事。 いつの間にか あなたに対する友情は 愛情へと変わっていた。 気付いてたでしょう。 アタシがいつでも不安でいた事。 あなたは良い人で 誰からも愛されていたから 何処かへ行ってしまうのではと いつでもアタシは不安でいたんだ。 気付いてたでしょう。 アタシがあなたの傍を 離れたがっていた事を。 何もかもが嫌になって 消えてなくなってしまいたかった。 それでも生きているのは あなたの泣く所を もう見たくないからなんだよ。 気付かなかったでしょう。 アタシがあなたの浮気を 見て見ぬ振りをしてた事。 あなたはいつでも アタシは気付いてないと 根拠の無い自信を持ってたね。 気付かなかったでしょう。 アタシが毎晩あなたの隣で泣いてた事。 眠っているあなたの隣で いつもアタシはどうしようもない 悲しみにくれていたんだよ。 あれだけ一緒にいたのに どうしてあなたは あなたの側にあの子がいる事を 嫌がっていると 分かってくれなかったの。 どうして分かってくれなかった。 ねぇ… なんで気付いてくれなかったの?  
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