非日常

9/12
36人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
考えた結果。   下手に隠すより、自分からバラした方が、まだいいのではないか?   そんな結論にしか辿り着かない俺って…   完璧にヘタレだな…   「敬子ちゃんが見たのは確かに俺だよ。」   俺は圭太に誘われメイドカフェへ行った事や、そこのイベントで優勝してメイドが家に来た事を全て話した。   「なるほど。」   納得してくれたようだな。   「つまり拓也さんが、そんな嘘を着いてまで隠したい人なんですね♪」   なぜっ!?   俺は真実しか言ってないのに…   「イベントで優勝したからって、メイドをプレゼントされるなんて、そんなの子供でも信じませんよ~♪」   しまった!   そりゃ、そうだ。   あまりにも現実離れしすぎた事実は、嘘と思われて当然だ。   これでまた一人、俺を変な目で見る人間が増えた訳か。   こうなると逆に清々しい気分だな。   気兼ねなく変態になれるんだからな。   …   …   …   いや、何を考えてるんだ俺!   変態で良い訳ないだろ。   なんとか、この状況を打開せねば。   「じゃあ拓也さん♪私はこっちなのでお疲れ様です♪」   あれ?   別に変な物を見る目じゃなく、いたって普通だな。   てか、俺の考え過ぎだったか…   「あ、うん。お疲れ様~。」   フッ!   最近俺って妄想壁が激しくなってるな…   夜空を眺めながら思った。   「さっさと帰ろ。」
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!