36人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
『お帰りなさいませ御主人様♪』
『あぁ、ただいま。』
『お風呂になさいますか?それともご飯になさいますか?』
ん?
なんだこの漫画で見たような新婚生活的なやりとりは。
『腹が減ったな。』
『では、ご飯の準備をしますね♪』
『…いや、ユイが食べたい。』
そう言うと、俺はユイを押さえ付ける形で倒れこんだ。
はっ!
家の玄関前まで来て何を妄想してるんだ俺は!
ダメだ!
落ち着くんだ俺!
確かに、女の子が家で待っててくれるなんて初めてだから仕方ないかもしれないが…
そう考えた時、俺は思った。
そういえば今日は、ほとんど1日中家を空けてたけど、その間ユイは何をしてたんだ?
考えてみれば、謎が多いよな。
ロボットだというのは、まず嘘だとして。
やっぱり直接聞いてみるか。
ガチャ!
「お帰りなさいませ御主人様♪」
「ただいま。」
「お風呂になさいますか?それともご飯になさいますか?」
こ、これはさっきの俺の妄想と全く同じではないか!?
ドキドキ!
この時すでに、俺は何か聞こうとした事を忘れていた。
そして、この先はやはりユイを押し倒し…
と思ったが、俺にはユイをどうこうする度胸などなかった。
当たり前だな。
実際にやったら確実に有罪だ。
最初のコメントを投稿しよう!