あの頃は―

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俺は高校二年の塔麻拓斗。 両親は一年前旅行に行ったきり帰って来なかった。 帰宅途中に飛行機事故で逝ってしまった。 学校にはいつもと変わらぬ様に登校している。      変わった事と言えば、帰宅した時に感じる冷たい空気といつもならいるはずのぽっかり空いた部屋。一人で生活を余儀なくされたこと。   別に寂しい訳じゃない。 それなのに先生やクラスメイト達が俺を憐れみの目で見てくる。         同情なんて良いもんじゃない…そんな事するくらいなら放って置いてくれた方が助かる。
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