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「拓斗君。ねぇ、私の話聞いてる?」
さっきから俺の空間を邪魔しているのは同じクラスの紅雪奈。秋なのか冬なのか判らない名前だ。
「なんだよ。俺になんか様?飯の時くらい一人にさせてくんない?」
「え~そんなこと言ったって休み時間しか話せないじゃん!」
「何で俺がお前と話さなきゃいけないわけ?」
疑問系で嫌味を言うと、え~とか言ってまた騒いでる。
そんな紅は無視して飯にありつこうと鞄から風呂敷に包まれたステンレス性の弁当箱を出す。
少しでも出費を減らす為、買い弁は避け弁当を作ることにしている。見た目はイマイチだが味が悪くなければそう問題はないだろう。
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