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王女の勘違い
「魔王が城を襲撃?」
北の都に着いた直後、ダリオとリデルは知らせを聞いた。
「リデルをさらいに来た?リデル、魔王から何か聞いていないか?」
「い・い・いぃえ!特に変わったことは!ましてやさらうなんて・・・!」
リデルは慌てて答えた。
「そうか?うぅむ・・・」
実はリデルには心当たりがあった。
(あの手紙を読んだのかしら?でもまさかさらいに来るなんて!)
まさかその前の手紙で勘違いが起きてるなど、夢にも思っていないリデルは、おかしな方向へと進もうとしていた。
(あのお願いを聞いてくれたのかしら?
こんなことだったらもう少し城にいればよかった!
でもどうしよう?王女のままじゃ少し問題になるかしら?)
「・・ル、・デ・」
(そういえばこの都では転職ができるのよね?魔法使いになれば大丈夫かも!)
「リ・ル、リデル!」
「ハ・ハイッ!?」
考え事をしていたリデルは、呼ばれていることに気づいていなかった。
「とりあえずお前を信用して、攻撃しないように指示を出した」
「あ・ありがとうございます!」
リデルは勘違いを増幅させながらお見合いへと向かった。
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勘違いカウンター4⃣
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