コンプレッサー論

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「ドラム」 楽器ごとにかけるのが理想的です。スネアやタムなど太鼓系なんかは粒がそろっているとキレイに聞こえますね。しかしシンバルなんかは減衰などがあるのであまりかけたくないと俺は思っています。ハットなんかも閉じたときは減衰はないですけれど、これは粒がそろいすぎているとなんだか打ち込んだみたいになるんで俺は嫌いです。開いてるときには、その開き具合を微調整に使います。アタックをコントロールすることによってそれなりに開けて叩いてもハーフオープンくらいまで持っていけます。減衰が長すぎるな、と思ったらシンバルに挿すのもいいですね。 ・さて次にポストコンプとして。 俺はマスターにコンプを挿すのが嫌いです。超えたところは圧縮しますからね。トラックに関係なしに全部圧縮されるわけです。するとせっかくトラック毎に調整した音量バランスが台無しになります。だから最低限の音量調整くらいにしか使いません。リミッターみたいなもんです。ピークランプが時折点滅するくらいが目安かな。インジゲーターならレッドゾーンに行くか行かないかくらい。 ・S/N比: シグナルノイズ比。音のでかいところを圧縮するわけですが、ノイズで音が飛ぶ、なんてことはないので、まず原音の圧縮になります。つまり、ノイズは圧縮されずに残るわけです。すると当然出力でゲインアップされたときにノイズも大きくなってSN比は悪くなります。 ・sustain : ギターのエフェクタなんかはスレッショルドと書かずにサスティンと書いてあることが多いです。 音が伸びて聞こえるのは圧縮して音を持ち上げたとき、音量が均一になるからです。最初4dbの入力だったけど減衰して1dbになるサウンドをコンプで潰して持ち上げ、最初から最後まで2dbだったらこれはずっと同じ音量でなり続ける、つまり音が伸びて聞こえるわけです。
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