特攻‥

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昭和18年といったら日本は戦争に勝っている と報道されていて一般国民は、それを信じていた 実際には既にニューギニアでは泥沼化、ガダルカナル島からは撤退、ミッドウェーでの敗戦と負け戦が続いていたのだった 叔父達も まさか日本が負けているとは と思ったそうである 入隊後、飛行教官から(ミッドウェー帰りだったそうだ) 実際は負け戦だった事を知らされショックを受けたらしい その後、叔父は偵察科に配属となり、白菊という中間練習機に乗り、偵察、航法、射撃、通信などの訓練を始めるが この白菊練習機でさえ特攻に回されて叔父達は乗る飛行機が無くなったそうだ しばらくの間、壕堀や陣地構築作業に回されていた この時、敵艦載機に空襲を受けている 日本近海に敵空母の侵入を許している事に‥これはヤバい と思ったそうだ もう日本は 大東亜共栄圏の確立を叫んで突入した 太平洋戦争が 実は既に単なる防衛戦争になった事に気付いたそうだ迫り来る米軍を食い止めなきゃ 若い軍人らしい思いにとらわれ 若者達は特攻に志願していく 日本は若者や一般国民の血をもって国の体面を保とうとしたのか 体面て何だろう?国とは何だろう?分からん事ばかりだ
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