PHASE2~荒くれ者の代名詞~

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「…チッ…」 少女はその叫びを聞くやいなや、軽く舌打ちして、シオンの方向とは逆の方向へと猛スピードで逃げ出した。 「あ、おい!」 ロウマはとりあえず後を追い、少女の横に並んだ。 「…どこ行くんだよ」 「…いいから!あんたはシオンに行きなさい!」 「…そうかよ…ってか俺はテメーの名前聞いてねぇぞ」 「…サン=グレイ=ディオニュソス!…いいから…行きなさいよ!」 少女は、二人の後ろから、黒服の人間が4人追ってくるのを確認した。 「…っ…俺はそういう…強制みたいなのは…信用できねぇ…んだよ!」 二人は息が上がりながらも、自分の利益にしがみついている。 「…っ…いいから!金は…保証する!」 「……わかった……ありがとな」 ロウマはそう呟いた後、大人しくシオンに向かうことにし、足を止めた。 「あー金…なら、話は別だな。」 悪戯心たっぷりの笑みを浮かべて。 そして、しばらくの間、ロウマはサンの姿を後ろから見送っていたが、彼女の頬に少し赤みがさしていたことには気付かないままだった…。 …to be continued...
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