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―…いきなり、茶髪が深緑の頭を小突いた。
「…何突っ立ってんだ」
「!!」
「驚きすぎだ」
「……すみません」
「聞いただけなんだがな…」
茶髪はまたため息をついた。
「悩んだらハゲるぞ」
アイザックはさっさと歩いていった。
「お互い様です…ため息をつくと、幸せが逃げますよ」
フェイは、自分の足が止まっていたことに気付き、早足で歩き始めた。
日は少し高くなっていた。
フェイは、一瞬だけ足を止めて、青くなりかけている空を見上げ、また、早足で歩いた。
――鳥だったら…
…鳥だったなら、僕は、悲しみも憎しみも知らずに、ただ空に羽ばたいていけるのに…――
…to be continued...
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