歯車

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彼の怒りも頂点に達したのだろう・・・ 私に始めて手を上げた。 彼が私を殴る、蹴る。 でもね、甘ったれたお坊ちゃんの甘ったれた軽い拳は一発も当たらないんだよ・・・ 幼い頃に習っていた剣道が役にたったのか、すべてかわせた。 部屋に戻った私を追い掛けてきてまた殴ろうとした。 【かわいい子供が眠ってるのに・・・】 その騒ぎで父が 『何やってんだ!!』 と、起きてきた。 彼は何も言わずに部屋を出て自分の部屋に戻り、どこかへ出かけた。 あの人は私や子供よりケータイの中の人のほうが大切だったんだ。
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