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次の日僕は、普通に学校にいき、普通に授業を受けている。至って普通だ。
昨日先輩と付き合うことになり、あのあとバイト先のママさん=先輩のお母さんに付き合う報告をした(先輩が勝手に)。すると、
「そうかぁ…二人ともなかなか春が来ないと思って心配したけど、二人一度にきちゃったのね。ママさんうれしい♪」
と、純粋に?喜んでくれた。
そのあと先輩はママさんと一緒に帰り、僕も帰宅して風呂にはいって寝た。
(だいたい付き合うってなにするんだろ?)
そんなことを考えていると四時限目の授業が終わり、昼休みになった。
「真緒飯食おうぜ~」
そういいながら友人三人がよってきた。
一人目は橋元進士(ハシモトシンジ)。吹奏楽部でトランペットをしている。口が軽いので要注意。
二人目が仲島聡(ナガジマサトシ)。帰宅部で、めんどくさがりなので時々学校や授業をサボる。ちなみに僕も帰宅部。
最後の一人が橘薫(タチバナカオル)。こいつも帰宅部で唯一中学からの友達。親友的存在で頼りになる。相談するなら薫しかいない。薫は俺の机をみて聞いてくる。
「飯は売店?」
薫がこう聞くのには理由がある。僕の家は共働きで、母親が弁当を作れないため、いつもコンビニか売店で済ましている。
「うん。ちょっと朝寝過ごして時間がなかったから。ちょっと行ってく『まぁくん♪』
突然の声と共にいきなりの後ろから抱きつかれた。声の主はもちろん…
「や、弥生先輩!?」
あわてて振り返ると、かなり顔が近くてびっくりした。
「おはよ~ってもうお昼なんだけどね。一緒にお昼食べよ?」
そう言うと先輩は、弁当包を2つとりだした。1つは先輩のだろうけど、もう1つは女の子には大きすぎる。
「先輩それって…」
「まぁくんのだよ♪いつもコンビニ弁当だっていってたから頑張って作ったの」
依然として抱きついたまま先輩は答える。手作りの弁当なんてホントに恋人っぽい。
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