第一話 豹変

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―……? 気付けば、戦場に向かう列車に一人きりだった。 貨物を積むコンテナに一人きり。 明かりはない。 一人には広すぎる。 ゆっくりと起き上がると…肌が、空気に冷たく撫でられた。 立ち上がれば、視点が高い気がする。 …嗚呼、 間もなく戦場への扉が開かれる。 そうなれば、全てを捨てて、 駆って、 狩って、 刈って、 苅って、 駆って、 狩って、 狩って、 狩って、 狩って……… ………どう、するんだっけ……? 『帰ってきて』 甘い声が響く。 ―……ああ、そうか。 改竄された感情さえ闇に飲まれて、孤独が絡み付く。 僅かに開いていた手を握れば、 鉤爪のせいで、 腕を引っ掻く気配がした。 【終】
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