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「歌、聴かせてもらえるやろか?」
「はい」
要約ニコッと笑った。でもこれは作り笑い…
ボクと同じ。
「此処で歌うん?」
「いけませんか…?」
ボク一人席に座って聴くのも恥ずかしいなァ;
ボクの様子に気付いたイヅルという子はまた作り笑いしてこう言う。
「では、川の辺へ参りましょうか。あそこなら人は来ません故」
川の辺?
ここらへんあったか?
この村を知り尽くしているボクが知らん筈ないんやけどなァ…
不思議に思いながらその子についていってみる。
「ホンマすんませんなァ…」
「いえ…」
何処までいくん!?
何か凄い所に来てまった……ツルが絡み欝陶しい。
刀で斬れば早いけど自然破壊やし……。
「大丈夫ですか?」
ツルが腕に纏わり付いているのをその子ははらう。
「おおきに、イヅル…サン?」
あまりサンずけは慣れとらんのやけど…。
「イヅルでいいですよ。…つきました。」
「あ、…そう?……ひゃァ…」
前を見てみると、そこは森のような辺。
小さな滝が流れてて、透明な水。飲み水だろうか?
と、水に気をとられていると、
イヅルは川の中に入り岩に乗っかった。
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